このたび東京藝術大学を中心とする産学官の共創プロジェクト「共生社会をつくるアートコミュニケーション共創拠点」は、人と横浜市電を電子的モチーフとした「 シ-デン 」展を開催いたします。

「シ-デン」
視-電 紙-電 試-伝 知-伝  - 

めまぐるしく移り変わる情報化社会の中で、私たちの目にうつるもの、感じるものは、様々な媒体と技術を通じて絶え間なく変容しています。その変容の中で、新たな感受性や価値観などが育くまれるだけでなく、私たちの知覚や感覚をもまた、拡張されていきます。それは、かつて確固としたものと考えられていた「現実」の見え方すらも、揺らぎ、多様化していることを示しています。

「シ-デン」は人物や横浜市電による電子的イメージをモチーフに、記憶や経験、知覚と想像に結びついた、現実と呼ばれるものの「記録」とその「表現」の可能/不可能性を探求します。

100年に及ぶ歴史を持つ横浜市電500型車両は、その車内にさまざまな痕跡や時間の蓄積が多重露光されたかのような、人々の記憶、経験、知覚を映し出す存在として捉えることができます。横浜市電500型の車内を高精細に3Dスキャンした電子的イメージ、そして私たちにとって根源的な対象である人物の、4Dスキャンイメージによる双方の隣接を手がかりに、それぞれの今日的な記録と表現を用いた拡張的映像を展開します。

本展では、4Dスキャンで記録された人物と、横浜市電500型車両車内のフォトグラメトリによる電子的イメージをモチーフとした、拡張的な映像表現(自由視点/XR)を鑑賞いただけます。(鑑賞の目安時間約5分)。こちらの鑑賞については予約優先となりますので、事前に下記Peatixよりご予約されることをお勧めいたします。 シ-デン 展については、予約不要で会場は自由にご覧いただけます。

拡張的映像の鑑賞におかれましては、事前予約の上ご来場された方から順番にご案内いたしますので、混み具合によっては待ち時間が発生することを予めご了承ください。

皆様のご来場を心よりお待ちいたしております。

展示

桒原 寿行 / Toshiyuki Kuwabara

2011年 東京藝術大学美術研究科絵画科油画 修了、2013年 IAMAS メディア表現研究科 修了。東京藝術大学特任講師。事実性や現実感、知覚、心理、情動への影響を及ぼす視覚体験を成立させている”もの”を対象としながら、みる/みえることの潜在的な可能性と問いについて、研究と作品制作の両面で活動を続ける。第16回 岡本太郎現代芸術賞 特別賞受賞。主な展示会に第16回 岡本太郎現代芸術賞展(岡本太郎美術館)、岐阜 おおがきビエンナーレ2013、 ヨコハマトリエンナーレ連携企画 “東アジアの夢”(BankART NYK Studio)、GREY ROOM(根津ギャラリーマルヒ)などがある。

「シ-デン」

期間:2023.9.23(土)~ 2023.10.9(月)
時間:1部 11:00~14:00 | 2部 15:00~18:00
会場:旧第一銀行横浜支店
入場:無料

主催 :東京藝術大学「共生社会をつくるアートコミュニケーション共創拠点」
横浜市立大学先端医科学研究センター コミュニケーション・デザイン・センター
協力 :横浜市交通局、横浜市にぎわいスポーツ文化局、横浜市電保存館

展示構成:都築透
模型出力:岩島伊織
制作協力:越田乃梨子/上平晃代/宇佐美奈緒/桐山孝司

アクセス

旧第一銀行横浜支店
〒231-8315 神奈川県横浜市中区本町6-50-1
みなとみらい線馬車道駅下車1b出口より直結
地下鉄ブルーライン桜木町駅1番出口より徒歩5分